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遠いフランスからお迎えして

今年の3月の初めころだったでしょうか。
毎年、料理の講習会でお世話になっている、『フランス文化を識る会』の倉重さんから、お電話がありました。
今年の2月のフランス料理講習会の風景はこちら
レストランサービスの講習会で何度も講師を務めてこられた、フランスの国立ホテルレストラン校の教授の方が、この5月に奥様を連れて日本に来られるとのこと・・・
その日程の訪問希望地に「伊勢」が入っていて、「旅館」がご希望のようだとか・・・
どこか、お世話下さいとのことでした。
そんなことで、当店のジャズライブ、飛び入りヴォーカル披露でおなじみの”なんちゃって若女将”こと浜千代美治さんの二見町『浜千代館』にお願いすることになりました。

そして、お迎えいたしました!この5/13~15の3日間
”ジャン・ピエール・ゴーティエ” ”マリー・クロード・ゴーティエ”ご夫妻

ご主人は、レストランのサービス第一線でご活躍された後、国立のホテルレストラン校の主任教授を長年務められ、今は退官されて、パリ郊外の『パリの首飾り』と云われる、森の緑豊かなイルドフランス地方にお住まいだそうです。
広島、姫路を回られたあと、当地初日の13日お昼過ぎ、二見駅にご到着
そして、初日は鳥羽の御木本真珠島をゆっくりごらんになったようでした。
そして、翌14日、伊勢神宮をご希望とのことで、半日ほどご一緒させていただきました。
朝、お宿にお迎えにあがり、まずは、二見の『夫婦岩』を見学、
そして伊勢神宮の『外宮』、『内宮』と回りました。
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普段から行いの良いお二人なのでしょう!
五月晴れの良い気候の中、時間を気にせず、ゆっくり観光を楽しまれていらっしゃいました。
内宮の駐車場に入るのに、やや渋滞で時間がかかったおかげで、なんと!めずらしい、伊勢神宮の祭事にも遭遇いたしました!
遠いフランスからお迎えして_b0054602_11533433.jpg

『神御衣祭(かんみそさい)』
神宮の神様の衣替えの祭礼の行列です。
このお祭りは、年に2度だけのこと!
僕自身も見るのは初めてです。
機織りのお宮の代々の人々の奉仕で織られた白絹、白麻の布や、組み紐などを奉納するようです。
そして、写真でご覧のように、神官たちが履いているのは、浅沓(あさぐつ)
木と何枚にも貼り合わせた和紙で出来たくつ
ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ・・・・・・
そのぴたりと合った神官全員の玉砂利の上の足音が、厳かな木立の中をこだまします。
その音の風景、響きに、いたく!感銘された、ご主人のジャン・ピエールさんでした。

そして、その日のランチはぜひ!ぜひ!ということで、僕の料理を召し上がっていただきました。
午前中、しっかり歩かれたせいか、おなかもすかれたご様子・・・
キリッと冷えたシャンパーニュで乾杯して、僕のおすすめの数々をお出しいたしました。
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お別れの際には、「おいしいフランス料理は伊勢にあり!」なんて!嬉しいご評価もいただきました。

そして、ついつい、あちらこちら駆け足で観光してしまいがちな、我々日本人には学ぶべきところがたくさんあった、お二人でした。

伊勢の地の良いイメージが、お二人のフランス人に伝えられただけでも、良かったかな・・・

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by cuococarino | 2005-05-15 12:28